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スライド

お世話になっております。協和精機です。

前回の終わりにアンダーカットについて紹介をさせて頂きました。今回は単純な上下だけでは金型が成立しない場合の手段として「スライド」という機構を見て頂こうかと思います。

前回見て頂いたこの形状。突起と凹みがあるのでこのまま上下に抜けない状態です。じゃあどうするか?シンプルにこのピンクの部分だけ横に抜ければいいんですよ。

ですが金型は基本的に上下にしか動きません。スライドはこの上下の動きを利用して一部分を横に動かす機構となります。

これがスライド機構を追加した状態です。金型を開くと

こんな感じで緑色のピンや中に入っているスプリングを利用する事で金型の開閉に合わせてアンダーカット部分を横に抜く事ができるんです。面白いでしょ?

スライドを動かすスペースが必要な分、金型は大きくなってきますがよりお客様の作りたい形をつくることができる機構となっています。考えた人すごいですよね。別で電気を使ったりしないのもカラクリっぽくて好きです。

制限があっても意外と色々作れるものでしょ?もちろん現存する機構全部使っても成立させられない形もあります。それを作れるのが3Dプリンターだったりしますね。

これから何年も経てばまた新しい技術が増えていくんでしょうけどこれらの機構はずっと大事にしていきたいなあって思います。

今後も少しずつ金型のいろんな機構についてご紹介できればと思います。実際に小さい金型を作りたいですね。文章での説明の後に実物を見てもらえるような機会があればいろんな人に金型を知ってもらえると思うので。製造業ですからね!作ってなんぼですよ!なんでも自分たちで作っていくのが協和精機です!