2025.11.22
お世話になっております。協和精機です。
先日、先輩社員とのお話で「お客様との話って最初何から入る?」という話題になりました。皆さんはどうですか?私も導入の世間話が苦手でいきなり本題から話す事が多いのです。気温とか天気の話って「知ってるわい」とか思われてそうでやめとこうってなるんですよね。基本的に話が簡潔に終わってしまうほうなので1つのスキルとして勉強していきたいです。
さて、今回は金型構造のお話です。以前に単純な型開きでは成立できない「アンダーカット」と呼ばれる形状のお話をさせて頂きました。
簡単に金型を作るには「アンダーカットの無い製品形状にする」のが近道だと思います。やむを得ない貫通形状や段差をデザインに落とし込むのは工夫が必要かと思いますが。
で、上記ができない場合は「スライド構造」がありますよってご紹介をさせて頂きました。機構を追加して横とか斜めに抜く方法ですね。
今回はスライド以外の方法としてタイトルにもある「ルーズコア」をご紹介させて頂きます。早速見てみましょう!

今回はこんな形。水色の部分が今回のアンダーカットです。で早速ルーズコア登場です。

全体を見ると斜めになっているブロックです。

製品部はこんな感じです。
どうやってアンダーカットを抜くかというと、こちらのルーズコアはエジェクタープレートと連結されていて一緒に動きます。

形状の通り斜めに動くので横にズレていって抜けますよっていう構造です。なんだかわかりにくいですね(;´・ω・)
ルーズコアのメリットとしてはスライドよりもスペースを取らないのが一番だと思います。製品の内側に爪があったりするとどうしてもスライドを入れる空間が無いので使われる事が多いです。あとはエジェクターの役割も兼ねてくれるので離型にも役立ちます。
デメリットはあまり長いアンダーカットが抜けないのと、内側に動く場合に使われる事が多いのでスペースに制限がある事が多いです。
スライドも同じですがどの機構も一長一短あります。機構1つを知ってどれをどこに使うのか考える。機構を知る程ものづくりの幅も広がるし楽しくなってきます。
ちなみにルーズコアじゃなくて傾斜コアと呼ばれる事もありますが同じです。方言みたいなもん。同じだってわかっていれば安心ですね!