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金型の不良

お世話になっております。協和精機です。

トマトをフルーツだと知るのが知識でトマトをフルーツサラダに入れないのが知恵。らしいです。私も入れないだろうな~、単純に好みで。お弁当にフルーツを入れる時も別箱にしています。

さて、私たちが作る金型はプラスチック製品向けがほとんどです。射出成型機という機械に取り付けて溶かした樹脂を金型に流し込み冷やし固める、というやり方です。しかしながら最初の成型で完璧な製品が出てくる事はほとんどありません。原因は金型かもしれないし成形技術かもしれないし根本の製品形状かもしれないわけです。今回は成型時によく出る不具合についてご紹介させて頂きます。

1つ目は「バリ」。一般用語としてわかる人も多いかもしれませんね。製品に意図しない突起が出ている状態をいいます。金型でぴったり合わさらなくてはいけない所に隙間がありそこに樹脂が入り込むのがほとんどです。全体的にバリが出ている時は成型時に金型が閉まっていない場合もあります。これは樹脂を射出する圧力に成型機の金型を締める力が負けると起こる現象で圧力設定や成型機の選定が間違っている事が原因です。

2つ目が「ヒケ」。なんか表面が凹んで歪んでる状態です。プラスチックは固まると同時に収縮します。製品の厚みに差があると厚い方に引っ張られて薄い部分が凹んでしまうって感じです。ヒケを直す方法はさまざまで1つは製品形状の見直しですね。あとは成型で樹脂をパンパンに詰め込む。物凄い圧力を加えて無理やりきれいな形にしちゃおうって方法です。これをやると金型が締めきれずバリが発生する事もあります。

3つ目は「ガス焼け」。樹脂を溶かすとガスが発生します。成型時にはもちろん樹脂と一緒に金型に入ってくるのでどこかで外に抜けていかなければいけないのですが、何らかの原因でずっと残ってしまうと製品に焦げ見たいなのが付きます。これがガス焼け。対策としてはガスの逃げ道になる隙間を作る事ですが隙間が大きければ1つ目にあげたバリが発生してしまいます。入れる樹脂や形状に合わせて最適な加工が必要となります。

ざっと3つ程成形での不具合をご紹介させて頂きました。代表的な一部ですが一筋縄ではいかないのがイメージ頂けていれば嬉しいです。その分良い製品が出たときの満足度も大きいので難しい構造の金型もとても楽しいですよ!

ぜひ難しそうな形でも一度ご相談ください!精一杯ご提案させて頂きます!